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【草花散歩】 2018年3月(鎌倉)

【3月】古都・鎌倉の花寺でひと足早い春を堪能
(神奈川県・鎌倉市)

すっかり春めいてきた3月、草花散歩では「長谷」を訪れました。スタートから、珍しいヒノキバヤドリギを観察!他にもヤマザクラ、ミツマタ、ミヤマガンショウ、コスミレ・・・数えきれないほどのお花を観察できて、みなさん「かわいい〜!」「こんな良い場所だったのね!」と大盛況でした。カントウ・トウカイ・セイヨウタンポポの見分け方も詳しく解説してくださり、みなさん一生懸命タンポポを裏返して観察されていました。見分けるのは中々難しいですが違いが分かると植物博士になった気分になりますね(^^-)
それでは、講師、清右衛門さんのレポートをご紹介します。

草花散歩講師レポート

早春、加速度的に春が進む3月は鎌倉は長谷の「大仏谷(だいぶつがやつ)」を巡る草花散歩でした。長谷寺、光則寺という2つの花寺を中心に、知名度は低いながら古代の鎌倉に繋がる御霊神社、甘縄神明神社、そして鎌倉大仏とを巡りました。一見、メジャーな観光地巡りにも見えますが、そこは草花散歩ですから、鎌倉の地質と谷の地形による岩が崩れやすい環境によってヤマザクラやキブシが多いことや、崖にケイワタバコやマメヅタが多いことなどをお話ししました。

▲玉縄桜(たまなわざくら)

▲コスミレ

古代の鎌倉には古東海道が稲村ガ崎から長谷を経て名越に抜けるルートで通っており、長谷は西の玄関口に当たります。縄文時代の海面上昇の状態から早くに陸化した長谷は人々が住み始めるタイミングも早く、鎌倉の低地ではもっとも早くから人が住み始めたエリアだそうです。甘縄神明神社や御霊神社はそのころの鎌倉のことを教えてくれます。

また、鎌倉時代にあいつで築かれた鎌倉大仏、長谷寺は大仏谷から極楽寺にかけてが幕府の西辺にあたり、彼岸の世界との接点だったのではないかという説もあります。実際桑ケ谷には忍性の施薬院があり、極楽寺周辺には埋葬地が知られています。

そしてこうした歴史が展開された地形の上で、不安定な地形に依存する様々な植物が世代交代をし、人間の活動にさまざまな影響を受けながら現代に受け継がれています。古都鎌倉は、その地形の厳しさゆえに幕府の中心となり、日本の歴史に名前を刻みましたが、その背景には常に変化し続ける自然のダイナミズムがあったことを是非お見知り置きください。

花としてはヤマザクラ、ミツマタ、ミヤマガンショウ、カントウとトウカイタンポポ、コスミレ、タチツボスミレと数えきれない出演者に恵まれて、僕のつたないストーリーを助けてくれました。植物地形歴史の三位一体、来季もますます磨いていきます

▲ショカッサイ

▲トウカイタンポポ

▲玉縄桜(たまなわざくら)

▲ノシラン

【草花散歩について詳しくはこちらをご覧ください】


清右衛門の草花散歩講師紹介

清右衛門の草花散歩講師紹介

草花散歩講師

清右衛門(せいえもん)

造園家・樹木医。1980年生まれ。千葉大学園芸学部卒。草花はもちろん、土地の歴史や地形にも詳しいハカセです。2014年からハルメク講師として活躍。豊富な知識と明るい性格で大人気です。